セントレアオフィシャルカメラマンのチャーリィ古庄です。
先月この連載でFLIGHT OF DREAMSをご紹介しましたが、今回はそこのメインであるボーイング787初号機、通称「ZA001」の試験飛行のストーリー。
|
2011年春、私はアメリカ・ワシントン州シアトルのボーイングフィールドで数日間張り込みをしていた。
それは今FLIGHT OF DREAMSにあるZA001のテストフライトを撮影するため。フライトスケジュールは公開されておらず、一度上がると砂漠にあるテスト空港へ行くこともあり、いつ戻ってくるか分からない。そもそもテストなので調整箇所が見つかればフライトも中止になり、シアトルまで来ていても飛ばなければ撮れないため全く撮れるか不明な撮影だった。
それでもタイミングが良かったのか滞在中にZA001は何度かテスト飛行を行い、最後は雨の多いシアトルでも光が当たる青空の状態で撮影することができた。そしてまたこの機体とどこかで会えるだろうと思っていたら、試験が終了した翌年に砂漠の空軍基地にANAカラーの2号機と共に留め置かれることになってしまった。
そこは基地のため地上から機体そばへのアクセスができないが、記録として撮影しておきたいという思いから自分で軽飛行機を操縦してカリフォルニア州のランキャスター・パームデール空港(2013年より民間空港に移管)へ向かい、管制塔に許可を求めると、着陸は不可だが上空通過の許可を得られ窓を開けて撮影したのがエンジンを外されたZA001とANAカラーのB787二号機であった。
このときZA001は今後どうなることかと思ったが、それがセントレアへ寄贈され素晴らしい展示施設になるなんてまるで奇跡のようである。FLIGHT OF DREAMSにたたずむZA001を見ると、私にはこの機体のそんなストーリーがよみがえる。
|
1972年東京生まれ、旅客機専門の航空写真家。セントレア公式カメラマン。
世界の航空会社や空港からのオーダーを受けこれまで100を超える国や地域に訪れ航空写真を撮っている。訪れた空港は世界500か所以上。世界で最も多くの航空会社に搭乗した「ギネス世界記録」を持つ。旅客機関連の著書、写真集は30冊を超え、サミットなどのVIP機公式記録カメラマンを務めた経験もあり。飛行機とヘリコプターのパイロット資格を保有。空撮用のヘリコプターも所有している。
公式ホームページ charlies.co.jp