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セントレア公式カメラマン
チャーリィ古庄 「セントレア今月の一枚」VOL.92

2025.7.15 夏の抜けた空を狙う

気温が上昇する夏に撮影する際の注意点としては、望遠レンズを使用した際に発生する「陽炎」があります。陽炎とは、大気がメラメラとゆらぎ、ピントが合っていないように見えてしまう現象で、気温が高いときに望遠レンズを使用すると、ファインダーを覗いていても画像がメラメラと歪み、陽炎が出ているのが分かります。

これは、撮影後に画像処理をしても、高価なカメラやレンズを使っても解決できません。対策としては、なるべく望遠レンズを使用しない、または気温がそれほど高くない時間帯に撮影するということくらいです。そのため、スカイデッキで撮影する場合は、気温が上がる前の朝がチャンスです。

さらに、夏は湿度が高く視程が悪い日が増えますが、前日に風が強く、高気圧の前面(高気圧の中心から見て東側)にセントレアが入る場合は、下降気流により乾燥して空が青くなる確率が上がります。

そんな日の朝7時にスカイデッキに行くと、夏なのに視程は良好です。

1枚目の写真は、朝8時にバンコクから到着したタイ国際航空のエアバスA350ですが、背景には約20km先にあるJERA四日市火力発電所の煙突と鈴鹿山脈が見えます。焦点距離は350mmですが、陽炎の影響も少なく、機体番号もしっかり読めます。

2枚目は、離陸する日本航空のボーイング737-800で、海上には名古屋港の原油受け入れ基地である伊勢湾シーバースと停泊するタンカー、左側には「うみてらす14」の展望室で知られる四日市港ポートビルの白い建物も見えます。使用しているレンズは500mm、撮影時間は7:50です。よく見ると地表面(海面も含む)は少しメラメラしていますが、機体はシャープに写っています。

3枚目の焦点距離は325mmで、背景には四日市市塩浜の赤白の煙突を、手前にはベトジェットの赤白のエアバスA321を入れてみました。撮影場所は三枚ともスカイデッキ入口すぐ左手で、デッキ先端まで行かず手前で撮影しています。

なお、三枚ともPLフィルターのみを使用し、明瞭度を上げるなどの過度な画像処理はしていません。そのため、天気と気温のタイミングさえ合えば、誰でも撮影ができるでしょう。日中は気温も上がるため、スカイデッキは朝一番が狙い目です。滑走路方向は光線も順光です。夏の強い光の下、ぜひ朝のスカイデッキで撮影にトライし、背景の景色を取り入れてセントレアらしさを狙ってみてください。

  • 「Charlie FURUSHO」 チャーリィ古庄

1972年東京生まれ、旅客機専門の航空写真家。セントレア公式カメラマン。
世界の航空会社や空港からのオーダーを受けこれまで100を超える国や地域に訪れ航空写真を撮っている。訪れた空港は世界500か所以上。世界で最も多くの航空会社に搭乗した「ギネス世界記録」を持つ。旅客機関連の著書、写真集は30冊を超え、サミットなどのVIP機公式記録カメラマンを務めた経験もあり。飛行機とヘリコプターのパイロット資格を保有。空撮用のヘリコプターも所有している。
公式ホームページ charlies.co.jp