具体的にどういうお仕事か教えてください。
A.「道なき空に道を造る」のが私たちの仕事です。空には数多くの航空機が飛行しており、また、経済、観光などが活発になっていくに従い、航空機の数もどんどん増えて行きます。
航空機が天気が悪い時などでも、地上の障害物や他の航空機に衝突しないよう、迷わないように、空には道がありますが、それを実際に飛行検査機と呼ばれる航空機で飛ぶことによって安全性を確認し、そこで初めてお客様の乗った飛行機が飛ぶことができます。
また、「ILS」と呼ばれる地上に設置された電波を発射する機器を使用したものから、「RNP方式」と呼ばれる、宇宙の人工衛星からの信号を受信して離着陸するものなど、空を飛ぶ航空機の数の増加に伴い、技術もどんどん進歩して行き、それに伴い飛行検査の方法も次第に高度化しています。
私たちは、「操縦士」、「無線技術士」、「航空整備士」、「運航管理」、「飛行検証管理」など、多種多様な専門性を持つ仲間たちの能力を結集し、飛行機に乗っているお客様の命を守るために、空に安全な道を造ります。
1日のお仕事の流れを教えて下さい。
A.朝出勤したら、まずは「ブリーフィング」と呼ばれるミーティングを行い、その日の飛行内容を決定します。飛行検査では複雑な飛行を行うため、何日も前から準備を行い、前の週までに関係する機関との調整を済ませていますが、最終的に当日の朝に天候を判断してその日のフライトの詳細を決定します。
その後、管制機関や各空港の管制技術官などに電話で飛行内容を調整し、そして離陸します。お昼に給油や昼食のために一度着陸し、その後また出発。
夕方帰って来た後は、今度は「デブリーフィング」と呼ばれるミーティングを行い、その日の検査の結果などについて確認します。
上空何メートルまでいくの?
A.飛行機自体はFL450(約13700メートル)まで上昇可能です。検査は、高々度の場合もありますが、どちらかと言うと滑走路上空を低高度で飛行するローアプローチなどの低高度ミッションの割合が多いです。
各空港の保安設備の検査はどれくらいの頻度で実施されているのでしょうか?
A.定期検査の場合、最終進入(着陸)のための施設であるILSとGBASは6カ月、PARは9カ月周期、それ以外は12カ月周期で実施しています。他にも施設が新たに設置された場合や機材更新の際には必要な項目を検査します。
中部国際空港セントレア島内には飛行検査対象としてVOR/DME、ILS2式、航空灯火、RADAR2式、航空通信施設があり、定期飛行検査の時間に換算すると一年のうち25時間程度は中部国際空港に関係する検査をしている計算になります。
飛行検査は何名くらいで行いますか?
A.飛行機が2種類あって、小さい方の「CJ4」という型式は6人乗りなので、最低操縦士2名、無線技術士1名、航空整備士1名の4名、検査の性質に応じて、操縦士や無線技術士を増員したり、飛行検証管理を乗せたりします。
ずっとぐるぐる回っているけど目回らないの?
A.目は回りません(笑)。ただ、気流が悪い時にローアプローチをしたり、PAPIの検査で上昇降下を何回も繰り返したりすると、気分が悪くなったりすることもあります。
全国の空港を検査をすると思いますが、上空から見て印象的な空港はどこの空港ですか?
A.利尻空港は利尻富士が特徴的です。下地島空港は海の色が抜群に綺麗です。
なぜセントレアにあるんですか?
A.北海道から沖縄まで日本全国の空港や空の道を検査することから、日本列島の中心付近にあって各地にアクセスしやすい中部国際空港が選ばれました。
採用情報ありますか?
A.残念ながら、「すぐに飛行検査センターに入るルート」はなかなかありません。「操縦士」、「航空整備士」などの「航空従事者」と呼ばれる職種であれば、免許、資格を取得してから就職するのが一般的です。 また、「航空管制官」「運航情報官」「管制技術官」であれば、いわゆる「国家公務員採用試験」の「航空管制官」や「航空保安大学校」を受験し、どこかの空港などに勤務して経験を積んだ後、飛行検査センターに配属される道が一般的です。