20TH ANNIVERSARY

PASSION

受け継がれる想い

CHAPTER.01ゼロから1へ、イチから未来へ。
〜セントレアに息づくパッション〜

2005年2月17日、
中部エリアの空のゲートウェイとして誕生した
中部国際空港セントレア。

開港までの道のりは平坦ではなかった。公共的な事業でありながら、民間企業が「空港の設置および管理をする」ことは日本初の試み。1998年に中部国際空港株式会社として発足し、開港に向けて真摯に取り組んだ熱い想いをここに辿る。

それまで同調査でトップを維持してきた長島温泉が384万人、次いでの集客数のナゴヤドームが369万人であったことを見れば、桁違いの集客数をもって、堂々の集客施設の仲間入りをした。そして、セントレアは強いインパクトをもって業界にその存在を知らしめることになった。その後、長島温泉が、アウトレットモールのジャズドリーム長島の集客も含めた複合施設「ナガシマリゾート」としての集客数をカウントするようになり、トップの座は譲ったものの、常に上位3位に入るまさに東海地方を代表する集客施設としてその座をゆるぎないものとしている。

また、愛知県の観光統計においても、2005年の開港年には対象となっていなかったものが1年遅れで翌年2006年からは対象となり、「中部国際空港見学者」という括りではあるが、愛知県トップの観光資源として県に公式に認められた。これは、寺社や遊園地や動物園、公園や祭りなどこれまでの観光資源の既定概念を打ち破る意義深いことであった。

CHAPTER.02「やってみよう」
高いプロ意識で果敢に挑む

「海上空港をつくる。『愛・地球博』開幕までに、7680億円の事業予算で、工期7年で。」これが与えられた使命だった。
この一大プロジェクトに参集したのは国・地元自治体、民間企業からの出向者100名。初代社長である平野幸久氏の強いリーダーシップのもと、高いプロ意識を持ってさまざまな難題に果敢に挑んだ。

サステナブルな空港経営を目指して

「厳しい工期のうえ、これだけ大規模プロジェクトで、そもそもの事業費が潤沢とは言い難かった中で掲げた目標が「事業費の10%削減」。
開港後の運転資金を確保するためだ。
調達には公平・公正さを重視した。開港後の経営を見越して、航空機の着陸料や空港使用料以外の「非航空収入」、つまり商業収入も合わせて採算がとれるようなスキームを当初から強く意識した。

とはいえ工期短縮、コストカットを叶える魔法の杖などない。
関係各所の協力を仰ぎながら、真摯にひとつひとつ積み上げていくことが至上命題であった。

その努力が結実して『愛・地球博』の1ヶ月以上前の開港が実現。
当初想定された総事業費の大幅な削減にも成功し、開港初年度から最終黒字を確保した。

万博開催までに一定の時間が確保されたことで準備は万端、大きな混乱もなく世界各国からの来場者を迎えることができた。

「ゼロから1」を成し遂げ、セントレア・ストーリーは実装フェーズへと移行する。そのころには、社員数は300名ほどになっていた。

開港準備期間から一貫して変わらないこと。
現場の声を聴き、その目で確かめ、合理的な判断をすること。
「お客様第一」の信念を貫くこと。
『いい空港』への熱い想いがセントレアの礎となっている。

CHAPTER.03セントレアを象徴する
スカイタウン&スカイデッキ

セントレアが非航空部門で目指したのは、「休日に遊びに行こうと思えるレジャー施設」「地域の方々が誇りに思う施設」であった。それを具現化したのがスカイタウンとスカイデッキだ。

セントレアならではの非日常体験を

国際空港であるセントレアには、「東洋と西洋の交わる場所」というコンセプトがふさわしい。その想いを演出するため、スカイタウンには和の『ちょうちん横丁』と、洋の『レンガ通り』を左右に配し、イチから街づくりをして商店街をつくった。その真ん中には人々が集う広場を設けた。

商店街の通路は、下町の路地のように曲がりくねっている。
突き当たりの先にあるものを探すワクワク感を演出するためだ。名古屋の観光名所である大須商店街の、混沌とした雰囲気をイメージした。

また日本初の施設として話題を呼んだのが、飛行機を望む展望風呂だ。これは、お客様からの「あったらいいな」アンケートで寄せられた多数のリクエストに応えたもの。賛否が分かれたが、議論を重ねチャレンジすると決めた。

もうひとつ、セントレアの個性を際立たせるのがスカイデッキだ。

空港の魅力は非日常性にあり、その源泉となっているのが飛行機の発着風景である。飛行機が大空へ飛び立つ景色の向こうには、伊勢湾を行き交う大型船舶や鈴鹿山脈の山並みが広がり、沈む夕日も見渡せる。

とっておきのひとときを心地良く過ごせるよう、ウッドデッキで落ち着く空間を演出。「開放感あふれる景色を堪能してもらいたい」とセキュリティー水準を維持しながらそれが叶う方法を模索し、日本初となるワイヤーフェンスを採用した。

セントレアが位置するのは、名古屋市中心部から40km以上離れた常滑の地であったが、「航空旅客以外の来港者を集められるだろうか?」という懸念は杞憂に終わる。開港から1年間で1,300万人が遊びに来てくれた。これは航空旅客数を上回る数であった。

開港からしばらくは、人の波に揉まれながら安全確保に奔走したスタッフ。
ホスピタリティの心厚く対応するレストランスタッフ。
人々の熱い想いとともに、セントレアのソフト面も醸成されていった。

CHAPTER.04細部にまでパッションが宿る、
こだわりの施設

セントレアの徹底した顧客目線は、サービス設計にも現れている。

スカイデッキは滑走路まで300m。
日本の空港でこんなに滑走路に近づける展望デッキは他にない。
この場所から、さまざまな特殊車両や整備士が機敏に動き回る出発準備シーンや離陸に向けて進んでいく飛行機、そして機体が浮き上がる瞬間まで目の前で体感できる。

スカイタウンのスタバでテイクアウトしたコーヒー片手にスカイデッキへ。
そんなストーリーを思い浮かべながら、発着風景が見やすい場所にベンチを設けた。ベンチのカップホルダーは、スタバのカップがぴったり収まるサイズだ。

小さな子どもや、車椅子の方でも絶好の眺望を楽しめるよう、手すりの一部を改良して、「フーのビューポイント」として視界を確保した。飛行機を間近で見られるよう、双眼望遠鏡も設置。

セキュリティーを維持しつつ、視界を確保するために採用したワイヤーフェンスは、撮影時にカメラのレンズを通せるよう、航空写真ファンにも配慮した。

飛行機を眺めながらお風呂でリラックスできる『SOLA SPA 風の湯』も、来港者に楽しんでもらいたい、との情熱が起点となって実現している。

今日も、明日も、明後日も。
セントレアは『いい空港』として
その先の未来へと続いていく。

中部国際空港ターミナルは、SKYTRAX社(英国)が行う「WORLD AIRPORT AWARDS 2024」部門で、
『世界No.1 Regional Airport』として10年連続世界一を獲得。また14年連続で『アジアNo.1 Regional Airport』も受賞しており、
顧客満足度の高い空港として、
世界的に高評価を得ている。

開港から20年を経たセントレアには、
今も変わらぬ「熱い想い」が息づいている。
時代にちょうど『いい空港』として、
これからも進化を続けていく。