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イベント

2022年入賞作品

最優秀賞 (1名)

伊場 一幸さん

Canon EOS R5
Canon RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM
ISO640 1/1600 f10
WB:オート(雰囲気優先) 
補正:Adobe Photoshopでトリミング、明るさ、
コントラスト、色補正、色温度などの調整
撮影場所:スカイデッキ

評価

ルーク・オザワ

これほど見事な虹の作品は初めてです。思わず鳥肌が立ちました。伊勢湾に虹が立つということは午前中か朝でしょうか。Peach機のピンク色が虹とのコラボをより一層盛り上げています。機体の大きさも虹とのバランスもグッドです。撮れた時にはきっとガッツポーズだったことでしょう。お見事です。

伊藤久巳

虹に出会うかどうかは運次第だが、飛行機写真の構図として虹を捉えることは技術となる。簡単に思いつくことは虹のアーチを入れ込んだ広い構図だが、この作品では敢えてそれをせず、A320が小さくなってしまうことを嫌った。目の前に虹が出ているのに最初は虹が画面にないのだから不安だったと思うが、よくぞこの瞬間まで我慢した。

チャーリィ古庄

最優秀賞か優秀賞か、議論が交わされました。今後の参考までにアドバイスさせていただくと、虹を出すための画像処理なのか、撮影時の設定なのか、彩度が高すぎて写真の階調が失われています。しかしそこだけ目をつぶれば、スーパーチャンスの一枚なので、結果的に最優秀賞となりました。

優秀賞 (2名)

  • 杉浦 裕児さん

Canon EOS 5D Mark Ⅳ
Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM
ISO160 6秒 f16.0
WB:オート
補正:Adobe Lightroomにて、明るさ調整
撮影場所:スカイデッキ

評価

ルーク・オザワ

今年も多くのLCF作品があったなか、こちらがずば抜けており、審査員一同が即決した力作でした。2機並びの明と暗が背景の伊勢湾も、長秒により美しく表現できているのも良かったです。アンチコリジョンライトのワンポイントも効いていますね。

伊藤久巳

747LCFのすばらしい重なりだ。片や光線に浮かび、片やシャドーに。しかし、シャドーの機体はディテールが浮かび上がり、赤いACLとともにしっかりとその存在を主張している。この駐機の位置関係をよくぞ無駄にしなかったものだと思う。背景の凪いだ海面の感じもいい。

チャーリィ古庄

背景の山が山頂まで入っていれば、最優秀賞になったかもしれません。それほどの力強さ、ブルーモーメントの美しさ、アンチコリジョンライトの点灯、手前と奥の機体の明暗差など、非常に魅力ある作品です。

  • 八木 和貴さん

Nikon D850 Nikon AF-S
NIKKOR 500mm f/4G ED VR + AF-S TELECONVERTER TC-14E Ⅲ
ISO200 1/200 f9.0
WB:5260K
補正:DxO PhotoLabで現像。Affinity Photoでトーンカーブ補正、シャープネス等
撮影場所:スカイデッキ

評価

ルーク・オザワ

朝の光で輝く777Fのリフトアップを素晴らしく切り取りました。ノーズギアが隠れることなくエンジン、主翼先端そしてトリプルならではの6輪メインギアをきちっと画面に入れるところは、ベテランならではでしょうか。いつもながら流石です。

伊藤久巳

777Fのノーズの切り取りだが、その光線たるや、この機体マーキングを含めてすばらしく印象的だ。黄色い機体に当たった朝陽が、これでもかと見る者に主張してくる。777Fの特徴、主翼のレイクトウイングチップの裏側にまで光が当たった。クロスウインドのクラブ姿勢も迫力。

チャーリィ古庄

光線からして冬の朝というコンディションは分かりますが、こんなタイミングでも超望遠レンズでDHLの離陸を撮るというアイデア、迫力の画面構成、ベテランらしいナチュラルな仕上がりの画像処理、色味の構成が素晴らしい一枚です。

特別賞 (3名)

  • 榛葉 広さん

Canon EOS 5D Mark Ⅳ
Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM
ISO100 1/1250 f7.1
WB:オート
補正:Adobe Photoshopでサイズ調整、色調整、銀塩プリント
撮影場所:スカイデッキ

評価

ルーク・オザワ

スカイデッキに立つと意外にも照明灯や支援車輌で画面構成に工夫を強いられますが、障害物が一切ない切り取りは流石です。季節、時間で太陽の輝きが変わることを熟知し、そこに787が来るを予測した結果の作品です。

伊藤久巳

機体は夕陽に逆光だが、決して黒くつぶさずに機体のタイトルまできちんと見せている。オレンジ色以外は黒しかないツートーンの世界。あまりにも空気が澄んでいるのでデータを見ると、なんと元日の撮影だった。

チャーリィ古庄

787の影、黄金分割のフレーミング、シャドー部を上げすぎず、黒つぶれしない状態の画像処理。ベテランの技と経験がなせる作品です。雲の雰囲気も良く、通いなれている方ならではの、立ち位置が感じられます。

  • 池田 崇浩さん

Canon EOS 5D Mark Ⅳ
Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM
ISO100 1/320 f9
WB:オート
補正:Adobe Photoshop Lightroom Classicにてサイズ調整、色補正
撮影場所:P3駐車場

評価

ルーク・オザワ

狙いどころが流石です。ターミナル2はジェットスターが使用しているので、やはり機体も建物も整合性を求めた結果かと思います。新鮮なアングルです。

伊藤久巳

さりげなく、手前に「Terminal 2」のタイトル。セントレアの貴重な新しいアングルとなった。主題がT2だけに、背後に写る機体がT1発着だとおかしいが、きちんとジェットスターにする気配りがいい。

チャーリィ古庄

文句なしのフレーミング。空港のカレンダーのふさわしい一枚です。撮影データを見ると、ISO感度をもっと上げて絞りを絞っても良いですが、このアングルにしたアイデア、立ち位置、機体の位置、お見事です。

  • 松尾 省吾さん

Canon EOS 5D Mark Ⅳ
Sigma 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM
ISO100 1/6400 f10
WB:オート
補正:Adobe Photoshop Lightroom Classicにて露光量、コントラスト、シャドウ調整
撮影場所:常滑市保示町

評価

ルーク・オザワ

計算をしても撮れないのがヒコーキ撮影の難しさであり、ゆえに唯一無二の作品を作りだせるのも、また醍醐味。そんな作品です。つるべ落としのごとき夕日のタイミングで、ここに離陸機が来るとはまさに絵空事。でも事実なのです。

伊藤久巳

管制塔のVFR室にあまりにも多くの要素が集中しすぎた嫌いはあるが、それでも低層に横に伸びる雲、オレンジ色の残照がうまくフォローして作品と成り得た。エンジンブラストに入った太陽光の効果が非常に大きい。

チャーリィ古庄

「何度も通い」というコメントから苦労が伝わります。例え最高の条件下でも、飛行機が来ないのが「ヒコーキ写真あるある」。セオリー的にはタワーを左に持っていきたいですがフレーミングの事情があったのかもしれません。

セントレア賞 (3名)

  • 井上 貴智さん

Canon EOS R6
Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM
ISO500 1/1250 f10
WB:オート
使用フィルター:PLフィルター
補正:Digital Photo Professional4にて明るさ、コントラスト、シャープネス補正
撮影場所:スカイデッキ

評価

ルーク・オザワ

機体に目一杯寄ることなく、引きでエアボーンを捉えることで背景の夏雲が印象的になりました。夏らしさが感じられる、良い作品です。

伊藤久巳

機体の大きさも真横にしては控えめ、背後の空の積乱雲の大きさも控えめ。それがうまくいった。コントラストを強くした硬調の仕上がりでトップライトと夏を表現している。

チャーリィ古庄

トップライトのため、ボディ下部を少し明るくする画像処理があれば尚良しですが、夏らしいカット。青空背景で審査員の求めるシーンが表現されています。

  • 木寺 俊介さん

Nikon D6
Nikon AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR
ISO1250 1/1250 f8.0
WB:オート(5000K 色かぶり補正)
補正:Adobe Lightroom Classic V11にて色温度、露出、彩度、傾きを補正
撮影場所:スカイデッキ

評価

ルーク・オザワ

斜光が美しく、それも2機とも4発機であるということが作品のクオリティを上げています。ただ画面の4隅を見て欲しかった。手前のAn-124のエンジンを入れてくれれば、さらに良かったです。

伊藤久巳

手前のAn-124、奥の747-8Fともに左ウイングのエンジン2発にきちんと朝陽が当たったことで印象的な作品となった。An-124のメインギアの5連のタイヤもいい。

チャーリィ古庄

四発大型機の並び、しかも照明灯や邪魔な障害物を避けてのアングルはなかなか難しいですが、スッキリ撮影できました。機体配置も申し分なくフレーミングが素晴らしいです。

  • 三好 秀樹さん

SONY α99 Ⅱ
Tamron SP 150-600mm F/5-6.3Di USD
ISO2500 1/800 f8.0
WB:オート
補正:DxO PhotoLab5にて明るさ、コントラスト、色調、彩度を調整。Adobe Photoshopにてトリミング
撮影場所:スカイデッキ

評価

ルーク・オザワ

A350-1000のテイクオフ。背景は曇りがちですが機体には光が回っていることで立体感が出ました。向こう側のウイングレットも見え、カッコいいです。

伊藤久巳

画面奥の空には雲が途切れて太陽光が漏れつつ、撮影している背後の空も雲が途切れて機体に光線が届くという、どこか不思議な画面にとても惹かれてしまった。

チャーリィ古庄

雲から光が輝く夕景の中のテイクオフ。尾翼と海の色が同化してしまっているとの指摘もあり、もう少しシャドー部を上げた方が良かったですが、シャッターチャンスと機体の離陸位置はバッチリです。

審査員賞(3名)

ルーク・オザワ賞

  • 西郷 康隆さん

SONY α7 Ⅲ
SONY FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS
ISO160 1/1000 f5.6
WB:5150K
補正:Adobe Photoshopにてサイズ調整、色調整、銀塩プリント
撮影場所:スカイデッキ

カレンダーにはうってつけの季節感溢れる作品です。ANAカレンダーにも使いたい状況なので、思わず撮影日の自分の行動をチェックしてしまいました。背景の山の上部に雪が乗っているのは僕も出合ったことがありますが、麓まで雪が表現できているのは素晴らしく、空気もクリアで好い作品です。(ルーク・オザワ)

伊藤久巳賞

  • 三輪田 憲彦さん

Nikon D7500
Sigma APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM
ISO125 1/800 f5.6
WB:オート
補正:Windowsフォトにて明るさ、コントラスト、色調整
撮影場所:スカイデッキ

消防用タンカーを経て、再び日本の空に帰ってきた。ルーク曰く、元JALのJA8086号機だという。かつての冬のJAL便成田行き、747-400は19度までピッチを上げて離陸したなぁ。そんなことを思わせるかっこいい離陸だ。(伊藤久巳)

チャーリィ古庄賞

  • 後藤 由紀さん

Canon EOS 90D
Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM
ISO200 1/1000 f8
WB:オート
補正:Adobe Photoshopにてサイズ調整、色調整
撮影場所:スカイデッキ

デルタ航空のA350テイクオフを無駄なく迫力と望遠レンズの圧縮効果を活かし、背景の雪山を近くに引き寄せています。エンジンブラストの出方、シャドー部をつぶさない処理、私もこんなカットが撮りたくなりました。(チャーリィ古庄)

新人賞(3名)

  • 山田 克訓さん

SONY α7 Ⅲ
SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
ISO1600 1/1000 f5.6
WB:オート
補正:なし
撮影場所:スカイデッキ

An-124の珍しい3機絡み。駐機中の2機と、その向こう側にファイナルに入ってきたもう1機。3機がただ並ぶもドラマチックに感じました。(ルーク・オザワ)

  • 林 良祐さん

Nikon D7500
Tamron 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD
ISO160 1/2000 f8
WB:晴天日陰
補正:Nikon NX Studioにてコントラスト調整、トリミング、現像
撮影場所:スカイデッキ

離陸位置も完璧で、水平線も問題なし。初めての夕陽撮影で、これが撮れれば上出来です。今後に期待しています。(チャーリィ古庄)

  • 渡辺 正人さん

Canon EOS 5D Mark Ⅳ
Sigma 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM
ISO1000 1/800 f8
WB:オート
補正:SILKPIX Developer Studio Pro10にてトリミング、トーン調整、彩度調整
撮影場所:P3駐車場

エンジンからわずかに黒い煙を引いたAn-124の迫力ある離陸だ。煙を含めた構図がいい。背後の黒い雲に機体がかかった時、よくぞ綺麗に太陽光線が当たってくれた。(伊藤久巳)

総 評

ルーク・オザワ

相変わらず流行りの病が、再び国内に猛威をふるっている昨今。国内線はやっと戻りつつも、国際線の便は依然少ないなか、多くのインター機の応募があり嬉しかった。限られた撮影位置ながら、皆さんの工夫や空を待つ忍耐が偲ばれる作品作りが目立ち、例年になくすんなりと入選作品が決まった。地元をはじめ、近県からの応募作品以外にも遠征組の応募もあった。今後徐々に戻るであろう、国際線に期待したい。

伊藤久巳

セントレアフォトコンはすっかりコロナ禍から立ち直ったようだ。制限のある中、これだけの点数と素晴らしいレベルを維持していただいたこと、感謝に堪えません。今回から賞の入れ替えがあり、女性のみを対象とした賞がなくなったが、後藤さんが孤軍奮闘、機首アップの元気のいい作品で上位に喰い込んだことを特筆したい。

チャーリィ古庄

多くの素晴らしい作品を見せていただきましたが、「色味に問題あり」、「階調がない」、「濃すぎる」などの理由で落選した作品がかなりありました。注意いただきたいです。国際線も少しずつ戻りつつあり、An-124の飛来や、DHL便増便など変化があるので、私もこれまで同様セントレアの変化を記録していこうと思っています。

各年度の入賞作品